DUCATI ドナドナ

思い起こせばというか、この時から始まっていたのかもしれない。

9/12に富士スバルラインの横を走る、軽水線と富士線という舗装林道を走った際の帰り道、まちに降りるために下り坂をエンブレを効かせながら降りていた。

信号待ちの手前でいきなりエンスト?エンジンをかけようとスターターボタンを押すもかからない?複数回セルを回してやっとかかった。標高が高いところに行ったから気圧変化でおかしくなったか?

その後給油のためにスタンドへ、エンジン再始動しようとスターターを押したがあれ?やっぱりかからない??サイドスタンドがしまわれてない?いや、こいつはサイドスタンドが出ていてもエンジンはかかる。年のためもう一度スタンドを出して戻して、スターターON!おっ、かかった。

10/2千葉南房総方面にツーリング。現地についてさて、走り出そうとしたら、全くエンジンがかからない??やはり複数回セルを回してようやく点火。

ところが、オイルチェックランプが点いている。エンジンを止めバイクを立ててみるとオイル量はキッチリ入っている。

さて、再度エンジン始動。問題なく始動したもののオイルチェックランプは消えない。メーターにはオイルサービスというメッセージが表示されている。

先日1000km点検でオイル&フィルター交換したので、何かメンテナンス履歴を誤入力でもしたのか?まぁ走れるし表示エラーだろう。

どれくらい走っただろう、エンジンランプ、トラクションコントロール、イモビライザー、まぁパチンコ台かと思うほど、ありとあらゆる警告灯が点滅しまくり。(この点灯は序の口)

クリックすると短いですが点滅の状態が見られます。IMG_0345

まぁまぁ、これも表示エラーでしょということで走行を続けたが、突然エンジンブローとかならないだろうな…かなりヒヤヒヤしながら走った。

アクアライン手前で、いよいよ走りに支障が出てきてしまった。

アクセルを開けても加速しない?ん?完全に燃料が制御されてる感じ…これはエンジンが止まったら二度とかからなくなるパターンか?

燃料も少なくなってきたのでガソリンスタンドに寄り燃料補給。最悪かからなかったらスタンドに預けるか。

なんとかエンジンはかかったものの、そこからがさらに悪化。信号が赤になりエンジンブレーキで減速していくと、突然エンジンストール。

ん?セルを回し復活するものの、どうにも吹けない。

アクアラインを渡る前に、コンビニで一番近いと思われるドカのショップにTEL。現象が出始めた時のメーターのメッセージ、各種警告灯が点滅したことを伝えたところ、今そこでどうにかなる問題じゃないです。サービス担当が行っても何も出来ないと言われ。ところで何が起きてるの?と聞いてみたところ、どうも、コンピュータが壊れていて、燃料は噴射しているけれど火が入らないので片肺状態。エンジンブローするということはないでしょうが、走りにくいでしょうねと言われました。

まだ対岸にいるし、なんとかアクアラインは渡りきりたい。アクセルを開けても70kmくらいしか出ないけれど、流れには乗れるだろう。心臓バクバクでアクアラインへ突撃。

トンネル内で、バックファイヤーが鳴りまくり。ヘッドライトも点かない、テールランプは点滅、ウインカーもたまに作動しない。

同行の部長とインカムで、このまま一気に高速で帰ろうか?と提案しましたが、途中で止まったら高速上では危ないので安全のため降りようということで川崎浮島ICで降りたところ、更に状態は悪化。

アクセルを開けても反応しなくなってきた、まさかの完全ストップか…

だんだん暗くなり、ヘッドライトも点かない状態ではヤバいので、渋滞を側方通過していったが、惰性だけで走れるわけもなくアクセルを開けても進まない、あっ、車とバイクのミラー同士が接触。

運悪くレンタカーのため営業所まで行くことに。ところが、いよいよラジエター液を大量に道路に噴射してTHE END

レンタカー屋まで徒歩で行き、まぁレンタカー屋では傷もないので無罪放免となったものの、バイクは動かないのでガソリンスタンドに交渉し、バイクを寄せさせて欲しいと頼み、いよいよレッカーを呼ぶことになった。

幸い40-50分で到着とのことだったので、ガソリンスタンドで途方に暮れながらレッカー待ち。二輪部長は色々見てきたけれど、目の前でラジエター液噴射して止まったのは初めて見たと言われ、部長のこの後の大事な予定を台無しにしてしまったのでありました。

程なくしてレッカーが到着、部長にドナドナの姿撮らなくて良いの?と言われましたが、作業しているところを撮られるのも嫌だろうし、何より早く戻らなければと思い、写真はパスして部長の後部座席に乗せて頂き、大きい体のオッサン2人がギュウギュウに乗って帰路についたのでありました。

後日保険会社から届いた書類には、レッカー費用は¥43000くらいの表示が見えた。

バイク屋に連絡したら、バイク本体のコネクターと診断ツールをつないでも反応がない。CANラインがやられているのか?コンピューターがやられているのか?まずは診断ができないと修理の手が入れられないとのこと。

数日後ようやく診断ツールと通信ができて問題箇所が分かったと連絡が入った。CANライン(双方向通信が出来るLANケーブルみたいなもの)にノイズが乗り、コンピュータを破壊、燃調・水温などのセンサーとのやり取りができなくなり、そのうち片肺【奇跡的に残る1気筒が生きていたので、川崎までなんとかたどり着いた。これが千葉だったらレッカー代はいくらになったのだろうか(゚A゚;)ゴクリ】になり、最後はラジエターがファンが回らなかったせいで温度上昇、1.1気圧を超え、サブタンクにラジエター液を逃し、それでも内圧の上昇が止まらなかったのでブリーザーから大量にラジエター液を噴射したようです。

運転していた身としては、突然プシューと音がして水蒸気が立ち上がり煙幕を張ら何が起こったのか??という感じでした。後から分かったのですが、ラジエターからではなくブリーザーから吹き出したので、てっきり前方側のシリンダーヘッド周りからラジエター液が噴射したと思い、後ろから付いて来てくれた部長もそのシーンを見て、あ~シリンダーが焼き付いたかと思ったほどだったようです。

ラジエター液の色がよくある緑色ではなく赤色だったため、なおさら大惨事のように見えました。

私のバイク遍歴の初代号のホンダゴリラをボアアップをして試走していたところ、カムスプロケの締め付けが甘かったのか?途中で爆発音とともにシリンダーヘッドの繋ぎ目から白煙が立ち込め、後輪がガチっとロックして急ブレーキのようなタイヤの鳴く音が響き渡った。ハンドルをしっかり握っていなかったら前に放り出されていたと思う。シリンダーヘッドを下ろしたら、給排気のバルブが飴のように曲がり、カムスプロケの歯は欠け、取り付けボルトがネジ切れてました。それから比べれば、エンジンが止まり、ロックもなく、スルスルと減速したので助かりました。

10/2に入院10/19に引取と、思ったより傷は浅かったので助かりました。とは言うものの、日本ではまず見かけないトラブルで、本国のデータでも数件しかないというトラブル。ノイズが乗らないようにノイズキャンセラーをケーブルに取り付け、メーター(中にコンピュータが入っている)、電子制御燃料噴射装置&プラグ周りのパーツ諸々を交換し、ラジエター液を補充してなんとか生還したのであります。

パーツだけでも30諭吉はするそーです。工賃合わせると、どんだけかかるんだろ??レッカー代も含めて中古車買えるなぁ。バイクは保証期間内だったので自己負担なし。レッカーは保険に入っていたので、これまた負担なし。

セーフ!!_(゜▽゜*)_))((_(*゜▽゜)_セーフ!!

最近のバイクはバイクの姿をした精密電子機器だそうで、メカの方に聞きましたが、こんな状態になったら路上ではお手上げ、ショップまで運ばないと、どうにもならないそうです。まぁ、今回のようなケースだとショップに運んでも診断ツールが反応しないんじゃねぇ。

這々の体で帰宅しましたが、事故ではなかったので妻のご機嫌は損ねること無く、無事に帰れて良かったということで済みましたが、後日高い食事をご馳走する羽目になりました。

昔のバイクのように、燃料が送られてない、プラグに火が入らない、キャブが吸い込んでないとかチョッと確認できるのと違って、プラグ交換ですら燃料タンクも、他にも取り外さなければいけないパーツがてんこ盛り。どこが悪いのかなんて分かるわけないし、まぁお手上げです。そりゃー工賃も高くなるわけだね。

携帯が圏外の場所でこんなことになったら、野生動物の餌になっちまう(;´Д`)ハァハァ

林道に行くなら、昔ながらの単純設計のコカしても壊れない・惜しくないオフ車が良いんだろうなぁ。修理代を払わなくて済んだ分、昔ながらのオフ車でも増車するかなぁ…と妄想してみる。

フカイタメイキ(;д;)=3=3=3=3、私のバイク遍歴の9台目の同じイタ車のアプリリアは丈夫だったのに。個体差の問題なのか、メーカーの問題なのか、大人しく昔の国産に乗れってことなのか?人車一体となれるバイク探しの旅はまだ終わることがないのか?そろそろ「これで打ち止め」という車両に出会いたいなぁ。